「バーの扉は、日常と非日常の境界線。重くずっしりとした扉を開ける時は、今日はこの先にどんな世界が待ってるかって、いつもワクワクするね」
あるバーで知り合ったのをきっかけに、それからよく一緒に呑みに行くようになった友人は、特に新しいバーに入る時に、嬉しそうにぽつりとつぶやきます。
昔から大のウイスキー党。
焼酎が一時期大ブームになった時も、バーでもいつもハイボール。
「決して浮気しないよ。ウイスキーが一番だね」と、ウイスキー好きなことを誇らしげにいつも話す友人とは、今まで本当に色々なお店でウイスキーのボトルを入れてきました。
お気に入りのお店を「美味しい店」と言わず、「楽しい店」と言う友人ですが、その友人と会うまでの私は、お店のこんな料理が美味しかったとか、雰囲気が素敵だったとか、こちら側からの一方的な視点が大半でした。
でもその友人と出会ってからはお店の方とのお話、そしてその日にたまたま隣に座ったお客さんとの出会いなど、食べた料理、飲んだお酒だけでなく、一緒に場を愉しんだ人たちと共に過ごした記憶もお酒というものの魅力なのだと感じ始めました。
また初めはハイボールの作り方もよく分からず、ぎこちない手つきで作ろうとすると、「ほら、かしてごらん」と慣れた手つきで、お酒に強い自分の方は濃い目に、私の方は若干薄めにつくってくれ、ほどよく酔ってくると「そろそろ帰ろうか?」と言ってくれたり。
まるで、揺りかごの中で心地よく揺れているような心地のよさで酒場を愉しませてくれる、こんな友人と出会えていなかったら、私のお酒の飲み方はだいぶ変わっていたような気がします。
そんな友人と出会ってから、早いものでもうすぐ10年になります。
今までいつもありがとう、の気持をこめて何かを贈りたいと思うのだけれど、こだわりの強い友人にあげるもの、と考えると、いくつか頭に思い浮かべても、これじゃだめだといつも挫折して、結局あげずじまいとなっていますが、あげたいものが見つかりました。
それが、先日リンクシェアサロンさんのセミナー(レポートはこちら)でテイスティングさせて頂いた、響12年。
響17年は、サントリーさんが創業90周年を迎えた1989年に「人と自然と響あう」の企業理念とともに誕生したウイスキーですが、この響12年も個性が違う原酒のハーモニーが織り成す、日本独自の華やかな香りと味わいを持つ響ブランドならではの名作ブレンデッドウイスキー。
個性的でありながら、その酒場ごとにとうまく調和して、自分の愉しみとしてその場を飲み干してゆく、、、そんなお酒の愉しみ方を知っている友人に、まさにぴったりのウイスキーだと思いました。
そして24面カットのスタイリッシュなボトルも、まさにいつもおしゃれな友人にぴったり。
大好きな映画を見る時は、ウイスキーと、氷、そしてお気に入りのグラスは欠かせない、という友人にぜひ贈ってあげたいウイスキーです。